神は、家族を社会の一単位とし、人類社会の基盤と定めた。共産主義は、家族を私有財産や資本制度の部であるとみなし、それを破壊した。神は、人間に収入を得て生活する権利を授けた。一方、共産主義は私有財産を取り上げ、資産を没収し、税金を引き上げ、資本を独占し、完全に市民の経済活動を支配した。
神は、人類が持つべき道徳、政府、法律、社会、文化を定めた。一方、共産主義は「現存するすべての社会構造を暴力的に転覆する」ことを切望した。
神は、伝統芸術を通じて、自分のイメージを人々に示した。伝統的な芸術は人間に天国世界を想起させ、神への信仰を強め、道徳を高めると同時に徳を養う。一方、共産主義は、人類に現代風の創作物を拝ませる。それはわれわれ人間の中に息づく神性を潰し、替わりに邪悪な衝動を刺激する。下劣で醜く、奇形で、邪悪な、退廃した芸術は、人をカオス(混沌)と無秩序へ向かわせる。
神は、人間が神の創造物であること、また人間は常に謙虚で畏敬の念を持つべきであることを教えた。一方、共産主義は人間の内に潜む悪と傲慢さにつけこみ、神に反逆するよう仕向けた。人間が本来持っている悪の部分を拡大し、共産主義は「自由」の理念を推進した。それは道徳的制限も義務もない、全くの放任した自由だった。「平等」というスローガンを掲げ、人々の間に嫉妬と虚栄心を駆り立てた。なぜなら、人間は名声や物質的利益に弱い生き物だからだ。